思慮の森

《1》 貧乏性 : テキストパラグラフ上にマウスカーソルを放ったまま離席できないのは、訳もなく文字列選択をしてしまう癖があるからでも、I字型のポインタが嫌いだからでもなくて、カーソルはデフォルト値のまま行間にさりげなく停めて置くのが礼儀だと考えているから。 《2》 見捨てられた園児のままごと遊びよろしく、空が遠く紫色に染まるまで。 《3》 あなた以外のパーツに性的な魅力を感じられないでいる。 《4》 雲に隠れた粗末な月が、電信柱の影を銀色に薄めてゆく。