回想

保育園に預けられていたときのことを思いだしました。ここにはいったら2度とでられない、ぼくは見捨てられてしまう、そのような意識が働いて癇癪をおこしてしまったのを憶えています。こんな子はみたことがない、そういわれながら靴をぬいでいました。鳥篭のなかで黄色と橙色と青色と緑色とが混ざったカナリアが、びっくりしたのか羽根をばたばたさせるので、餌と糞の刺激臭が鼻をつきました。

年長組の君島先生はとても陰険で苦手でしたが、お昼寝の時間にスカートのなかがみえて昂奮してしまい、女性器はどうなっているのだろうと興味を抱き、次の日にひとつ年下の女の子を真っ暗な滑り台のなかで解剖しました。

はじめて自慰行為をしたのは8歳のころでした。うつ伏せになって眠る癖があり、性器がちょうど布団にあたるので、ごろごろとこすりつけているうちに絶頂へ達したのです。ようやく精子がでるようになったのは10歳のころだったでしょうか。なぜだか判らないのですが、自慰行為をしなければ眠ることができませんでした。ロールシャハテストに用いられるような形状をした天井の染みをみつめて、それをただただ変幻自在に操るのが楽しかったです。